2年半楽しんだ広島から関西へ。こちらでも同じくらい過ごした頃、どちらのお好み焼きが美味しいか結論を出したいと思います。
吉越浩一郎著『結果を出すリーダーの条件』
吉越浩一郎著
『結果を出すリーダーの条件』
PHP研究所
yklj180101

以下、備忘記録。

●最強ツール、デッドライン
リーダーとなったら、ありとあらゆる課題に担当者を決め、デッドラインを付けて解決させる。
そうすると、部下はたちまち忙しくなるから、最初のうちは無理難題だと不満も出る。
だが、デッドラインに追い込まれた人の不満の矛先は、リーダーではなく必ずデッドラインに向かう。

●仕事の達成感こそ最高の報酬
困難な仕事を成し遂げたとき、自己の内面から湧き出てくる「自分はやった、私にもできたのだ」という気持ちに勝る報酬はないのである。
そして、一度この達成感を味わった人は二度、サンドと求めずにはいられなくなる。
それが仕事のモチベーションになるのだ。
また、それだけの困難な仕事をやり遂げた時に、上司や周りの仲間から寄せられる、なまじっかでない心の底からの賞賛も、何にも変えがたいものである。
誰かからほめてもらわないとやる気にならないだろうというのは、部下を幼稚園児のようにみているからであって、私にいわせれば失礼千万である。

●部下の精神的ストレスなんて気にするな
最近は、メンタルを病む人が昔に比べて増えてきているようだが、それは本当に仕事の厳しさが原因なのだろうか。
全力で取り組んで目に見える結果を出し、それを周囲から認められて心を病むことなんてあるだろうか。
少なくとも取り組んだ目的に納得がいっていれば、そんなことはないはずだ。
メンタルに病む人を出さないためには、意図的に社内を明るくしていかないといけない。
社内の情報の共有化、透明化も役立つはずだ。

●部下を教育することはできない
基本的なことを除き、部下を教育することはできない、というのが私の持論だ。
成長したい人間は、自分で学ぶしかないのである。
そして部下にその学習の機会を用意するのが上司の役目なのだ。
自分が安心したいがために、部下の成長の芽を摘む(部下に任せず自分でやってしまう)ようなら、その人は、上司失格といわれても仕方がないだろう。

●部下の実力に合った負荷を与える
部下に試練を与えるのは、能力を伸ばすために不可欠である。
だからといって、一の体力しかない部下に十の負荷をかけるようなことをすれば、かなりの確率でその部下はつぶれる。
このところ、徐医師から厳しいことをいわれただけでうつ症状になったり出社拒否になったりする若者が多いと聞くが、これは実力と明らかに不相応の負荷をかけているだけの話なのではないかと思う。
実力に見合った負荷をかけられ、それをクリアすることは、本人にとっても快感なはずだ。
安藤広大著『伸びる会社は「これ」をやらない!』
安藤広大著
『伸びる会社は「これ」をやらない!』
(すばる舎)
nkky180107

以下、備忘記録。

●社員のモチベーションに気を配るのをやめる
部下には「自分が何をしなければならない存在で、どうすれば評価を上げることができるのか、それだけを考えて仕事に取り組みなさい」と伝えています。
会社からモチベーションを上げてもらわないと頑張れない人はプロじゃないので、うちの会社には必要ないとも伝えています。

●数字・事実で判断できない評価基準を伝えるのをやめる
評価者が求める到達点をはっきりと定義すること、そして評価される人に対して、それを明確に伝えること。
この当たり前のことができなければ、そこからすべてがずれてしまうと肝に銘じること。

●会議の場でもプロセスを管理しない
進捗を管理するような会議では「できたのか、できなかったのか」の確認と「次、どうするのか」の約束だけで充分。
「なぜ、できなかったのか」にフォーカスする会議は無意味。
部下の言い訳に付き合うだけになり時間の無駄。

●部下と時間をかけて議論するのをやめる
プロセスを管理するのは時間を奪われるだけである。
結果で管理しないでプロセスで管理すると部下は成長できない。
そして上司はどんどん時間を奪われてしまうだけになる。
吉越浩一郎著『社長の掟』
吉越浩一郎著
『社長の掟』
(PHP研究所)
soy85285252

備忘記録。

●変えられないものと変えれるもの
変えられないもの(理不尽な上司や会社の不条理な慣行や仕組みなど)を改めようと一介の社員がどんあにがんばっても徒労に終わる。
社員にとっては、社長も上司も会社の仕組みも、基本的には変えることのできない「与件」の一つ。
しかし、視野が狭く判断の遅い社長や、リーダーシップのかけらもない上司だって、クリアすべき障壁であり、理不尽や不条理は自分を鍛えるための格好の課題になる。
そして、その会社社の諸々を根本から唯一変えることができるのが、組織のトップである社長である。
世の中には、社長でも自分の力で変えられるものと変えられないものがある。
変えられないものを一生懸命変えようとしても、それは時間の浪費というものだ。
しかし、うまくいかないことを変えられないもののせいにしていたら、未来はない。
変えられないものは変えられないものとして受け止め、そのうえで自分に何ができるのか、そんなやり方ができるのかを一生懸命考えることが肝心だ。
変えられるもので、かつ変えたほうがいいものがあるなら、放置せずにただちに改めていく。
社長の仕事は、まさにこれらの見極めと実行に尽きるといってもいいだろう。

●社長は社員との情報格差ゼロを目指せ
社長である私は人事と給与以外のことは情報を全てオープンにして、社員にも情報は全て出させていた。
仕事に関する嘘や隠し事は、理由の如何を問わず一切認めない。
情報公開のために利用したのが、毎朝始業時間前の8:30ちょうどから始まる早朝会議だ。
主席者は社長である私と、役員、部長、課長、そして当日の議題に関係のある現場の社員たち。
会議ではまず、デッドラインを引いて、日にちを切って結論を持ってくるように依頼してあった案件についての報告が、担当者によって行われていく。
多くの場合は、何らかの問題の解決策だ。
それに対して私が質問し、その場で満足いく回答が得られなければ、発表者は再び準備うぃし直して、翌日もう一度発表しなければならない。
新たな課題が出てきた場合は、必ず「誰が」「何を」「いつまでに」、すなわち担当者、解決すべき内容、デッドラインの日付を明確にし、会議の一時間後には、それらを一覧できる議事録として、全社員がネット上の掲示板で見ることができるシステムになっていた。
参加しなかった人が内容をチェックできるようにするためと、「できませんでした」「間に合いませんでした」という言い逃れをできなくするためだ。
この早朝会議では、とにかく、徹底的に話し合った。
たとえそれが役員の不祥事であったり、私のところに回ってきた怪文書の類であったにしても、事前の打合せもなく隠さずすべて社員に報告していたから、トリンプ・インターナショナル・ジャパンでは社長と社員の情報格差はほぼゼロだったといってもいい。
社長は情報を独占せず、社員と共有すること。

●社長は現場を100%把握しろ
社長は、会社で起こるすべてのことの最終責任者なのだから、会社について隅々まで知っていて当たり前だ。
また、そうでなければ、正しい経営判断や意思決定などできるわけがない。
それどころか、社長が現場を知らなければ、何が起きるかわからない。
「報告」というのは、部下が都合よく上司に見せるために諸々の事項を報告書にまとめたものだ。
確かにそれで概要くらいはわかるかもしれない。
しかし会社にとって本当に重要な情報やビジネスのヒントは、現場の何気ないところに潜んでいるものなのだ。
私は会社でいつも「悪魔は細部に宿る」といっていた。
ほんのささいなことを見逃すだけで、成功するものも失敗してしまうからだ。
さらに、報告する人が「これは社長の耳には入れたくない」と思ったら、その情報は隠されるか、わからないように脚色されて伝えられる可能性の方が大きい。
そして、仮にそういうことが起こったとしても、自分が現場を知らなければ確かめようがないし、それは自業自得というものだ。
問題が発覚したあとになって「私は聞いていなかった」と、まるで自分には責任がないような言い方をする社長は「自分は経営トップとしての仕事をやっていません。無能な社長です」と宣言しているに等しい。
これは役員、部長、課長他、リーダー全てに言えることである。
下からの報告だけ待っていれば、そうならないほうがおかしいのだ。

●社長は組織の階層を減らせ
組織は出来るだけ小さく、階層がフラット型に近いほうが、現場に近くなるし、スピードも効率も上がり、何かと都合がいい。

●社長は部下の実力を把握しろ
仕事を任せるときに一番大事なのは、任せる部下の実力を正確に把握しておくということだ。
といっても、現在の実力でできる仕事ばかりを与えてはいけない。
実力以上にがんばらないといけないレベルの仕事を、あえて与えるのである。
もちろんデッドラインは必須だし、完成させるために残業することも許さない。
こうすることで、必然的に部下の仕事のスピードは上がり、密度は濃くなる。
これまで非効率なやり方をしていた人は、やり方そのものの見直しを迫られるが、それこそが成長のために必要なことなのである。

●強力なリーダーシップを手に入れる
1.常に結果を求め、絶対に諦めず、必ずやり遂げること
2.部下に仕事を任せ、自ら育つ環境を設定し、報連相へのこだわりを捨てること
3.デッドラインを導入し、残業をなくすこと
この三つをあなたが達成しさえすれば、あなたの会社は自然に成果の出せる組織になっているはずだ。

●上司が部下に完璧なものを求めるのは当然
上司が目を光らせなければならないのは、部下の仕事の結果だ。
「じゅうぶんではないが、まだ若いからこんなものだろう。はい、よくできました」――これでは、その部下はいつまで経っても、そのレベルから上にはいけない。
与えられた課題に対し、完璧なものを提出できなかったとしたら、その部下には資料の読み方か、データの集め方か、関係者へのヒアリングの仕方か、市場動向や商品力の認識か、どにかく、そのプロセスのどこかに甘い部分があるのである。
それは、本人が気づいていないのかもしれないし、自覚はあってもこの程度でいいだろうと高を括っているのかもしれない。
そして、誰かに指摘されない限り、その甘さはずっとそのままなのだ。
だから、上司は部下の実力を見極め、いまの力では少々手に余ると思えるような課題を与えるのである。
不完全な結果に対して、上司はなぜこれではダメなのかをきちんと指摘し、新たにデッドラインを設定してやり直しさせる。
これを、完璧なものができあがるまで繰り返すのだ。
これは上司にとって楽なことではないが、辛抱強く付き合い、どこまで徹底できるかによって、部下の成長度合いが決まるといっても過言ではない。

●会社は徹底度で決まる
なぜこんな面倒なことをしなければならないのかというと、上司は部下を「育てる」ことはできないからだ。
本当に重要なことは、ほとんど言葉に出来ない暗黙知の部分で、部下本人が気づき、自分で身につけていくほかはない。
ゆえに、本当に部下を育てるのは、他人が教えて育つ「教育」ではなく、自ら習って育つ「習育」なのである。
また部下の失敗には、それがまったくの怠慢でない限り怒る必要はない。
部下を叱責するよりも、失敗の影響を最小限に食い止めるための緊急対策が先だし、失敗した本人には反省して、習ってもらえればいいからだ。
ただし、再発防止のために、失敗の原因究明だけはしつこいくらい根掘り葉掘りやって、マニュアルを変更しておくこと。
まだその部門にマニュアルがないのなら、大げさにとらえずに、これを機会に少しずつ作っていけばいい。
部下が同じ失敗を繰り返さないかは、やはり上司の徹底度によって決まるのだ。
この徹底度が甘い人がそのまま社長になると、その会社はタガが緩んだ状態となり、ミスや不祥事の温床となるのである。
会社のレベルは、無条件に徹底度で決まるのである。

●マニュアル化しろ
社内のスピードアップを図るためには、細かいことでもどんどんマニュアル化してしまうことだ。
やるなら徹底してやること。
会社の中にはマニュアル化できるようなことが案外たくさんある。
そういうものを片っ端からマニュアル化してしまうのだ。
マニュアル化できるものはないか探すためにも、社長はまめに現場に顔を出したほうがいい。
なんで社長がこんな細かいところまで口を出すのだといわれようが、徹底すればするほど仕事のスピードが上がるのは確かなのだから、遠慮などしている場合ではない。
細かいことでもいったん決まってマニュアルに明記されてしまえば、今までバラバラだったことも統一され、スムーズに流れるようになる。
こういったところでも、会社は徹底度でそのレベルが決まるのだ。
マニュアルは必要に応じてアップデートしていく必要がある。
それをしないと、組織には前例踏襲主義がはびこり、マニュアルに書いてあることが現実と隔離しても、誰も疑問ももたずひたすらそれを繰り返すだけの非生産的な組織に堕ちてしまうからだ。

●得意先の社長との関係づくりも社長重要な仕事
現場社員に「競合先に負けれも仕方がない」という理由を与えないためにも、得意先の社長との関係づくりは重要。
「〇〇社(競合先)は得意先の△△社と上層部がつながっているから、我々に入り込む余地はない」と言わせない。
また、「あのサプライヤーの社長は自分のところのトップと仲がいい」ということを相手の部門の長が知ってさえいれば、それほど無理なこともまずいってこないものだ。

●社長は勉強せよ
社長は、会社の中で誰よりも幅広い知識をもっていなければならない。
社長のところには、各部門からさまざまな報告が上がってくる。
社長はそれを見て是非を判断しなければならない。
それには基本的な知識が不可欠だ。
たとえば、社長がITに疎ければ、IT部門からシステム開発のための予算の承認を求められても、それが適切なものかどうかわかりようがない。
それなのにまあいいだろうと通していたら、予算はどんどん膨らむ一方になるし、これでは戦略的経営などできるはずがない。
だから社長になる人は、各部門の担当者と対等に話ができるくらいの知識は、最低でももっていなければならないのである。
もし弱い分野があるのなら、それはその部門の人間に教わるなり、自分で本を読むなりして勉強するしかないだろう。
(株)OJTソリューションズ著『トヨタの口グセ』
(株)OJTソリューションズ著
『トヨタの口グセ』
(中経出版)
tnk85285252

備忘記録。

●リーダーはやらせる勇気、メンバーはやる勇気
人は、何かをやれと言われてもなかなか行動に移せないもの。
上司は勇気をもって「失敗してもいいから思い切ってやってみろ」と言い、失敗しても部下を責めないこと。

●部下教育では「星取り表」を基準にフォローする
部下教育では、教えたことを本当に守っているか、実践しているか、ということまでフォローすることが大事。
トヨタの現場では、一つの作業の習熟度を四段階で示している。
例えば、一つの部品を10秒でつくるという作業があるとすると
◎習熟レベル1:作業のやり方がだいたいわかっているというレベル
◎習熟レベル2:(10秒の作業が)18秒くらいでできるレベル
◎習熟レベル3:(10秒の作業が)10秒でできるというレベル
◎習熟レベル4:この作業が教えられるというレベル
となっている。
この星取り表に基づき、「やってみせ、やらせてみせ、フォローする」という指導が日々繰り返し行われていく。
製造現場だけではなく、事務系の職場でも星取り表をつくり指導するのも手。
徹底してフォローしないと部下は育たない。

●6割いいと思ったらやれ

●上司は「自分ならどうするか」も考えておく
「トヨタにいた頃、『やってみたけどあまりうまくいかなかったな』という場合でも、『いいんだけど、ここをもう少しこうしたらよかったね』と上司から言われることが多かった。そう言われると、部下としてはやる気が出るんですよね。トヨタでは、その繰り返しでした。」

●どんなに優秀でも、行動が遅ければ評価されない
改善は巧遅(こうち)よりも拙速(せっそく)。
「巧遅」とは、考え方はいいが時間がかかること。
上司に「改善はできたか」と聞かれると、「もうちょっと待ってください」と言う。
綿密なプランをつくるものの、実行までには時間がかかる、というパターン。
一方の「拙速」は、出来栄えはいまひとつだが、とにかく速いこと。
やってみた改善が、「こんな幼稚なもの」と言われる程度のものであったとしても、とにかくパパッとやってみる。
トヨタではどちらが評価されるか。
間違いなく「拙速」のほうである。
トヨタでは、まずやってみることのほうが、何よりも重要なのだ。
たとえ優秀で人望が厚い人でも、「あいつは行動が遅い」ということで評価されないことがよくあり、場合によっては、第一線から外されるケースもあった。

●トヨタの「標準書」は「楽して働ける」ためにある
「標準書のようなものがないと、教えるほうは大変でしょう。一人ひとりの部下に同じことを何度も教えないといけない。標準書があることで、部下は自分で読んである程度理解でき、上司も部下も楽になります」
事務系の仕事でもノウハウを標準書にまとめておけば、部下教育に有効。
菅野幹雄著『英EU離脱の衝撃』
菅野幹雄著
『英EU離脱の衝撃』
(日本経済新聞出版社)
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~日本経済新聞社ホームページより~
世紀の誤断か、英断か? まさかの意思決定が世界経済を翻弄する!
冷静な判断を下すかと思われた英国民投票がまさかのEU離脱。なぜここまで国民の意識は反EUに駆り立てられていたのか? 後任の首相となった保守党のメイ氏は離脱派のリーダーンであるジョンソン氏を外相に指名。ドイツ、フランス、EUとの虚々実々の駆け引きが始まっている。
英国はパンドラの箱を開けてしまったのか。安易な決断はEUのみならず世界を揺るがす事態になっている、 離脱の本格的な議論が始まるのは9月以降だが、想定されるインパクトとしては、貿易の停滞、金融街シティーの衰弱、投資マネーの英国離れ、欧州不信の定着、在英外資の撤退などが上がっている。
本書は、離脱の背景、EUのシステムの欠陥、これからの動きを的確に解説。イギリス経済の専門家が日本では少ない中、様々なインパクトが考えられる英EU離脱を、金融を熟知し、欧州総局にも勤務した菅野編集委員が解説する。

【目次】
第1章 英断か愚行か−−まさかの「離脱」、激震の24時間
第2章 誤算の深層−−蓄積した不満のマグマ
第3章 協調と緊張と−−「英国と欧州」を考える
第4章 迷えるEU−−統合加速か小休止か
第5章 どこへ行く英国−−「氷の女王」メイ首相の胸中
第6章 深い混沌の先は−−「入り口」以前の離脱交渉
第7章 英国と世界−−国際秩序はどう変わるか

以下、備忘記録(NHK『時論公論』、ジェロトのホームページ等も参照)。

●EUの規模(イギリスを含む)
28か国、人口約5億人、GDPは16兆ドル(2015年)。
なお、世界のGDPは以下の通り(2016年)
1位 アメリカ 18兆ドル
2位 中国   10兆ドル
3位 日本    5兆ドル
合計       72兆ドル(一人平均1万ドル)

●EUの歩み
1952年
独仏国境の戦略資源を共同で管理する欧州鉄鋼共同体(ECSC)設立。
西ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクの6か国。
1957年
共同市場をつくる欧州経済共同体(EEC)設立を定めた「ローマ条約」に6カ国が調印。
条約は58年に発効。
1960年
EECに加わらないイギリスなど7か国が欧州自由連合(EFTA)を結成。
1967年
ECSC、EFCと欧州原子力共同体が欧州共同体(EC)に一体化。
翌年には工業製品の関税を域内で完全撤廃する。
1973年
イギリスがEFTAを脱退してECに加盟。
1989年
ベルリンの壁崩壊、東西冷戦が終結。
1992年
経済通貨統合を目指すマーストリヒト条約に調印。
翌年に発効し、ECは欧州連合(EU)に。
1999年
単一通貨ユーロを域内11か国で導入。
3年後の2002年に現金の流通を開始。
2004年
EUに中・東欧10か国が一斉加盟、25か国体制に。
2007年
ローマ条約に代わるEUの基本条約となるリスボン条約を締結。
09年に発効し、EU首脳会談の常任議長となるEU大統領を新設。
2010年ころ
欧州債務危機が起きる。
2016年
イギリスが国民投票でEU離脱を決定。

●どうして離脱?離脱派の主張は?
国民投票の結果は離脱支持51.9%、残留指示48.1%。
EUから離脱することで、「主権の回復」と「移民の制限」が可能と主張。
「主権の回復」・・・EUが権限を強めることに抵抗。
「移民の制限」・・・旧東欧諸国からの移民がイギリス人の雇用を奪い、社会保障費を圧迫。
EU離脱による経済的な損失よりも、移民問題を深刻に受け止めた。

●離脱派はどういう人々?
1)第一の分断
北部は残留支持が多く、南部は離脱支持が多かった。
北部・・・スコットランド62.0%、北アイルランド55.8%が残留支持。
南部・・・イングランド46.6%、ウェールズ47.5%が残留支持。
北部の残留支持の多さは英国からの潜在的な独立意識が背景にある。
独立した存在を意識すればするほど、巨大な存在であるEUの加盟国になっていた方が得策と考える傾向にある。
南部では、東部の農業の町ボストンを筆頭に、大都会のロンドンと違って保守的な風土が定着しており、かつて世界を席巻した「古き良き英国」への郷愁はなかなかぬぐい去れない。
南部でも、英国筆頭の有名大学が位置する都市(ロンドン、オックスフォード、ケンブリッジ)は例外だった(残留支持)。

2)第二の分断
高齢者は離脱を支持、若者は残留を支持。
65歳以上では40%が残留支持、25歳以下では73%が残留支持。
若い世代ほどEU域内の他国や海外に旅行や仕事でかかわる人も増え、EUという存在を自然に受け入れるようになっている。

3)第三の分断
ホワイトカラーは残留を支持、ブルーカラーは離脱を支持。
収入や最終学歴が低くなるほど、離脱に票を投じる傾向が表れた。

●離脱プロセス
リスボン条約50条に基づいてイギリスがEUへ離脱を通告。
その後、2年かけて「離脱協定」と「新協定」を交渉を経て離脱。
関税をどうするのか?移動の自由(移民問題)をどうするのか?等。
交渉期間延長も可能だが、EUの全会一致の合意がなければ協定なしに離脱を迫られる。
混乱が起きるため、これはないだろうと推測。

2017年3月28日
イギリスの命メイ相は英首相官邸で、欧州連合(EU)からの離脱を通告する書簡に署名。
2017年3月29日、
Uに対して正式な離脱通知を行った。
2017年6月19日
本格的な離脱交渉開始。
2017年12月8日
離脱条件で基本合意。
合意内容は「英国が支払うEU予算分担金などの清算(400億~450億ユーロ=約5兆3千億~6兆円)」、「アイルランドとの国境管理」、「英国に暮らす約300万人のEU加盟国出身者の権利保障」の三つ。

ここまでは結果。以下は見込み。

2018年10月ころ
貿易関係を含めた最終合意をまとめた後、英国とEUの議会で合意内容を審議、批准手続きへ。
2019年3月29日
英国のEU離脱日。
その後、2年程度の移行期間中はEU単一市場にとどまる?

●イギリスが望む交渉結果は?
関税はゼロで、主要産業の金融サービスの自由化を含むが人の移動は認めないという協定がベスト。
EUは移動の自由を受け入れない限り、EU単一市場への無制限なアクセスは認められないと主張。

●イギリスが単一市場から離れると?
新たな貿易協定をつくって合意することができない場合、イギリスは単一市場から離れ、世界貿易機構(WTO)のルールに基づいた国と国との貿易関係に移る。
その場合、EUとイギリスの輸出入には10%の関税がかかることに。
イギリスにとってEU他国の市場は輸出額全体の約45%を占める最大の輸出先で、一方、EU27か国からイギリスへの輸出額は全体の約10%にすぎない。
EUにとってもマイナスではあるが、外需に及ぼす影響は、イギリスに厳しく効いてくる。
また、イギリスにとって「シングルパスポート制度」が使えなくなることも痛手となる。
金融機関や製薬会社などの企業がEUの域内で活動する場合、どこか一つの国で認可や免許を取ればEU内の他のどの国でも自由に事業を展開することができる。
この制度が使えなくなると、いまはイギリス拠点から広範囲にEU域内で事業を展開している日本や米国などの海外企業も、EU内で別の認可をとらなければならない。
ロンドンなどに拠点を置く意味が薄れてしまい、EUビジネスのために営業拠点を大陸諸国へ移す動きが出てくることは必至となる。

●在英日系企業への影響は?
イギリスには金融機関や自動車をはじめ、鉄道車両メーカーといったインフラ関連など日系企業1000社余りが進出。
EU向けに輸出をしたり、あるいは、ヨーロッパの事業の統括拠点を設置。
EU離脱で輸出に関税がかかる可能性があり、人の自由な行き来が制約されれば、拠点も欧州大陸側に移さなければならなくなるかもしれず、戦略の見直しも迫られる。

材料の調達先は、日本が33.3%で首位、次いで英国32.5%、英国を除く欧州が18.9 %。
関税が課されると、サプライチェーンが英国・大陸欧州にまたがって構築されている分野では、特にコスト増の影響が大きい。
15年の英国の対EU輸出(財のみ)最大品目は自動車。
構成部品の約6割が輸入されており、その多くはEU域内から。
EUの対英輸出における最大品目は自動車(輸出額全体の13.2%)。
そのため、英国のみならずEU側にとっても自動車は貿易交渉において関心の集まる分野である。