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カリフォルニアワインを中心にして長いことお酒を楽しんできました。これからはヨーロッパのワインやお酒を楽しむことに軸足を移していこうと考えています。
ケン・ブランチャード他著 『社員の力で最高のチームをつくる』
ケン・ブランチャード他著
『社員の力で最高のチームをつくる』
(ダイヤモンド社)
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以下備忘記録。

●社員が最も必要としている情報は、会社が置かれている状況についての情報である。利益はどれだけ上がっているか、コスト管理は出来ているか、不具合や問題は発生していないか等。正しい意思決定をタイムリーに行うのに必要な正確な情報、つまり社長が必要としているのと同じ情報をすべての社員と共有することが重要。これが社員と会社の間に強い信頼関係が生まれ、社員に責任感が芽生え、自ら考えて動き出す第一歩。部下を育てるのは声掛けや笑顔ではなく、情報共有という行為である。情報を共有することで部下を信頼していると示さなくてはならない。機密性が高い情報も例外ではない。

●ほとんどの組織では、目標はトップが設定して下へおろす。しかし部下は目標に対してコミットしようという意識がない。自分で決めた目標ではないので。考えることが出来るのはトップだけというような階層組織の古くさい思い込みを打ち壊すには、情報共有をして信頼関係を築かなければならない。信頼関係が出来上がったら、目標設定も社員自身にやらせて結果を待つ。

●説得力のあるビジョンとは全社員が思い浮かべる明日の会社の姿をあらわすものである。それは社員のニーズや欲求、価値観、信念を簡潔な言葉で示し、社員を知的にも感情的にも一つに結び合わせる役割を果たす。会社としての基本的信念をかみくだいて、それを全員で同意できる価値観として表さなければならない。ビジョンには会社の未来像、「イメージ」が描かれていて、そのイメージが組織の「目的」(われわれの事業は何か)を示し、目的達成のための行動を導く「価値観」を照らす。アップルコンピュータ創業のころ、同社の「目的」はコンピュータを個人が買える価格で提供することで、その根底にある「価値観」は、簡単に使えるコンピュータを万人に提供する、というものだった。そして最終的な結果の「イメージ」は、すべてのデスク、すべての家庭にパソコンが置かれている光景だった。信念が土台となってビジョンを支え、価値観が社員の行動を導いてビジョンを実現させる。説得力のあるビジョンを策定したら、全社員でそのビジョンに磨きをかけていく。すべての部署で、すべての社員が同僚や上司と一緒に、会社のビジョンを各々にとって意味のある役割とゴールに落とし込んでいく。これは骨の折れる作業だが、会社のビジョンを実現させるために自分に出来る貢献は何かを全員が理解するうえで、これはどうしても必要な共同作業である。社員が会社のビジョンを共有し、そのなかで自分の役割は何かを理解し、自分がどんな違いを生み出せるかを自覚したとき、ビジョンが本当の力を発揮する。

●トップが「会社が大切にすべき価値」について語り、それが全員の行動をいかに自律的なものに変え、会社のビジョンを実現に至らしめるかを説明する際、その内容もさることながら、皆に相談に乗ってほしい、という態度で、確固たる価値観とそれを実現しようとする強い意志を伝える(感じてもらえる)ことが大事。社員を信頼して「価値観を明確にする作業に加わってください」をお願いすることで、社員が参加意識を持つことで、全員が同じ価値観のもとで足並みを揃えるたけの検証(価値観を日常業務でどのように形に表すか)作業が始められる。

●目標設定の際に社員のエネルギー浪費に気を付けること。「トップが社員に期待していること」と社員が「トップから期待されていると思うこと」にギャップがあるケースがほとんどであり、これを無くす必要がある。部下に仕事だと認識していることを10個書き出してもらい、トップは部下に責任をもってしてほしい仕事を10個書き出す。それを比較することでギャップがわかる。

●古い階層組織、階層思想がしみついた組織からセルフマネジメント・チームへ。セルフマネジメント・チームとは業務プロセス全体あるいは製品やサービス全体について責任を持つ社員によって構成され、仕事の最初から最後までを、このチームが計画、実施、管理するチームのこと。チームメンバー全員が等しく責任を分かち持っていて、メンバーが交代でチームリーダーを務めることもあれば、それもチームが決める。従来はマネージャーが行っていたことをつねにチームが行う。どの個人もこれを一人でやる必要はない。社内の情報を集め、分析し、何をすべきかを決め、決めたことを伝える、という仕事がチームに委ねられている。ここにはじっと座って指示を待っているだけの人はいない。互いに頼ったり頼られたりしながら、全員がまるでマネージャーのように動いている。このような組織へ変えようとするとマネージャーは今までのように、部下が自力で何とかしてくれることを期待して、ただ待っているわけにはいかない。部下が必要としているもの、こと、情報を提供することから始めなければならない。

●全員がマネージャーのように動くことがゴールだが、社員はその方法がわからない。マネージャーは強いリーダーシップを持って、部下をそのゴールに向かって導かないといけない。

●「昨年、友人は従業員に、『店のバランスシートが読めて、その意味を説明できる人しか、給料はアップしませんよ』と言い渡したそうです。すると、レストランの利益率が開店以来初めて10%を超えたのだそうです。友人は増えた利益の25%を従業員に還元しました。彼らは大喜びで、もっとコストを削減する方法はないか、もっと儲けを増やす方法はないか、色々と話し合うようになったそうです」

●マネージャーは、部下が向上し続けるためには失敗はつきものであることを認め、失敗という言葉の定義が「悪い」や「間違い」から、「学ぶチャンス」に変える必要がある。失敗を責めると部下は自分を守ろうとして失敗をもみ消そうとする。そうすると、その失敗に関連する、全員にとって学ぶべき価値のある情報が遮断されてしまう。信頼が損なわれると情報共有が行われなくなる。組織の中で社員に能力を100%発揮させたければ、失敗を恐れる要素を取り除かなければならない。ミスが起きたら、まずそのミスを修復する、対策を考える、消して人を非難しない、というガイドラインを決めることが重要である。

●個人の役割や目標、仕事の進め方を決めるのは経営陣と社員の共同作業である。経営陣と社員が互いに相談しながら全体図と部分図を同時に書いていく。ビジョンが明確であれば、自分の作業や仕事が描かれた部分が全体図のどこに当てはまるかがわかる。

●境界線が競技場とルールを定め、その競技場内でルールに従う限り、社員は自由にプレー出来る。その境界線は経営陣や上司が決めるけれども、新たな境界線を部下が自分で決められるように上司は手助けをする必要がある。新しい境界線は、社員が責任感と自律心をもって行動することを助ける。

●「ほとんどのマネージャーは、判断の難しい重要業務を部下に任せてしまうなんて正気の沙汰じゃない、と言うでしょう。トラブル続出は火を見るよりも明らかだ、と。古い指揮命令型マネジメントの下で働くことに慣れた社員にやらせれば、きっとそうなるでしょう。しかし、エンパワーされた社員——情報を提供され、仕事の境界線を明確に示され、セルフマネジメント・チームとして行動するための訓練を受けた社員——であれば、決してそんなことにはなりません」

●「会社がエンパワーメントに取り組むようになってから、私は、人間の能力という資産が会社のなかで未開拓のまま眠っていることを痛感しました。会社が自分を信頼し、知恵と能力を発揮してほしいと望んでいることがわかれば、社員のなかにある責任感がその人を突き動かします。その社員にすれば、ついに自分の会社だと思える時が到来したようなもので、もっといい会社にしてやろうという気になるでしょう。そんな思いを抱いた社員の知恵とエネルギーを、お客さまに奉仕するという会社挙げてのコミットメントのために集結させることが出来れば、強い組織が生まれることは間違いありません」
コメント
この記事へのコメント
ケン・ブランチャード、自分は初めてでした。昨年読みましたが、実務でやってみると効果があって「これはいい!」と。英語の原文とはさすが師匠!チャレンジしてみます。
2020/05/09(土) 18:07:23 | URL | 才梅太郎 #-[ 編集]
ケン・ブランチャードですね。自分も何冊か読みましたが、the american managerという印象ですよね。
英語も平易なので英語版お薦めです!
2020/05/09(土) 10:00:56 | URL | Yoshi #-[ 編集]
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